消費税の簡易課税のみなし仕入れ率が変わっている?

保険代理店や不動産業などの、消費税の取り扱いが変更されています。

今年の確定申告は、注意です。

いままでよりも、消費税が増税?されています。


消費税が増税?

消費税の計算方法には、実額課税と簡易課税の2種類があります。

実額課税とは、売上で預かった消費税額から、仕入れや経費の支払いで支払った消費税額を差し引いて、残った分を納めるという計算方法ですが。

それでは計算が面倒なため、小規模な事業者(課税売上高5,000万円以下)さんには、簡易課税という概算で消費税額を計算する方法があります。

今回改正になっているのは、簡易課税による計算をする事業者さんが対象です。

今回の改正の対象となった事業者さんは、今までよりも納付する消費税額が10%増税されることになります。


どう変わっているの?

簡易課税とは、「みなし仕入れ率」といって、売上に対する仕入れや経費などをざっくり何%とと決めて計算する方法です。

たとえば、

卸売業 90%、小売業 80%といった感じになっています。

今回の改正の対象となっているのは、金融業及び保険業と不動産業で。

金融業及び保険業のみなし仕入れ率は 60% ⇒ 50%

不動産業は 50% ⇒ 40%

となっています。

実際には、平成27年4月以降事業開始の事業者が対象なので、法人の場合にはすでに新しい「みなし仕入れ率」で計算しているかもしれませんが。

個人事業者の場合、27年4月以降の事業開始は28年1月になりますから。

28年分の確定申告。つまり今回提出する確定申告から、新しい「みなし仕入れ率」で計算することになります。

おそらく、うっかりしていた人も多いかもしれないので注意が必要です。

特に個人事業で保険代理店を行っている人や、保険会社の外交員などは注意した方がいいかもしれません。


簡易課税ってどうなの?

簡易課税って、「簡易」なんて名前がついているけど、意外と簡易でもないところもあって。

中には、実額課税の方がわかりやすくていいという人もいたりします。

簡易課税の場合、売上がどの業種区分に該当するのかを判断するのが意外と面倒だったりします。

例えば、建設工事の売り上げで、材料持ち込みは製造業と同じ3種になるけど、手間だけの場合には4種とされています。

しかし、大きな材料は元請けから支給を受けるけど、細かな釘や塗料などの材料は持ち込んでいるんだけどといった場合は、どっちになるの?

なんて考えてしまったります。

こんな話になると、素人では判断が難しかったりします。

正直、全然「簡易」じゃないですよね。

だったら、課税の売上と非課税の売り上げ、課税の仕入れと非課税の仕入れの方が区別がつきやすい。って思う人もいるわけです。

たとえば、仕入れだったらレシートや領収書に、「消費税いくら」と記載されていたりするわけですから。

そして、消費税の計算も、会計ソフトを使うことで、自動で「売り上げに係る消費税」と「仕入れに係る消費税」の額が計算されてきたりします。

実額課税の方が簡単だという人がいるのもわかる気がします。


なぜ簡易課税を選択するの?

意外とわかりやすそうな実額課税よりも、判断のややこしい簡易課税をわざわざ選択するのは、消費税の納税額が軽減されるからです。

簡易課税で設定されている「みなし仕入れ率」よりも、実際の仕入れ額の方が少ない場合、「みなし仕入れ率」を使って計算したほうが有利ということです。

そして、ほとんどの場合「みなし仕入れ率」で計算したほうが、課税仕入れ額が多くなる感じになっています。

特に、今回の改正で対象となった。

金融業及び保険業と不動産業は、その傾向が強かったわけです。

つまり、今回の改正で、その辺を是正しようとしたわけですね。

そもそも、金融業や保険業、不動産業といった業種は、ほとんど仕入れというものが発生せず、手数料収入を受け取るだけといった感じが多いです。

課税仕入れになるようなものは。

車のガソリン代や、交際費の飲食代といったものぐらいです。

これでは、なかなか60%とか50%といった課税仕入れには届かない気がします。

もしかすると、今回の改正でも、簡易課税を選択したほうが有利という状況は変わらない可能性が高そうです。

田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

0コメント

  • 1000 / 1000