投資の成功に必要なものは時間です。
投資でうまくいくために必要なものは何か?
頭の良さ?、売買の技術?、沢山のお金?、経済を予測したりできる洞察力?、投資に関する情報収集能力?
どれもないよりはあった方がいいですが、おそらく一番重要なものは時間です。
よくある投資で儲かった人の話
「なんとな~く昔買った投資信託を、たまたま最近調べてみたら、買った時から倍になっていた。」「隣のおじいちゃんが、若いころ買っていた株が10倍になったんだって、よくそんな昔に〇〇株を買っていたよね」
これと似たような話を聞いたことありませんか?
この人たちは投資家と言っていいのかわからないところだけど、間違いなく投資で成功した人たちだと言えそうです。
この人たちが投資で成功できたのはなぜでしょうか?頭がよかったから?未来を予測する力があったから?人が知らない情報を知っていたから?
多少は、そういうところもあったのかもしれませんが、おそらくそれが大きな要因ではないと思います。この人たちに共通していることは、意識していたいないに関わらず、時間をかけて投資をしてきたということです。
つまり、頭なんか良くなくたって、経済の予測をしなくたって、ただ時間を使うことさえできれば、投資で成功できる可能性は非常に高いということです。
なぜ時間がそれほど大きな役割を持つの?
株式市場に例えると、1週間後株価が上昇しているか下落しているか、何%変動しているかを継続的に当てることができる人なんてまずいません。そんなことが可能だったら、株式のトレーディングで、お金持ちとして有名なビル・ゲイツやウォーレン・バフェット以上の資産家になった人がいてもおかしくないはずです。
つまり、誰も「先のことはわからない」ってことになり。これが不確実性、つまり「リスク」と呼ばれるものになります。
「先のことがわからない」ところへお金を使うことを想像してみてください。「わからないものを買うんだから、それなりのリターンが期待できないとちょっとやだな」と思いませんか?
これが、投資家がリスク資産に求めている期待リターンというもので、金融用語ではリスクプレミアムと呼ばれています。
具体的には、1週間後、損するのか得するのかどうなるかわからない。でも統計的には5%のリターンは見込めそうだという話のことで。
1週間後損するのか得するのかわかないことを「リスク」。統計的には5%リターンがあるというのが「リスクプレミアム(期待リターン)」となるわけです。当然「リスク」が大きくなれば、投資家が求める期待リターンも大きくなります。
この場合、確かに1週間後の状況はどうなっているのかわかりませんが、なぜか時間の経過とともに、増えたり減ったりを繰り返しながら、徐々に統計的な数字である5%のリターンに収束されていくことになります。
これが、時間を掛ければ、投資で成功できるとされている主な要因です。
時間をかけることと複利。
時間を掛ければ、短期的にどうなるかはわからなくても、長期的には期待リターンに収まってくるということが理解できたかと思いますが。
それともう一つ、時間をかけることで得られる大きなメリットが複利です。
利息の計算には、単利と複利の二つの計算方法があります。単利とは、元本に利率をかけて計算するのを繰り返すだけの計算方法です。対して複利とは、元本に利率をかけて計算するまでは同じですが、その次に計算する時には、計算して出てきた利息を元本に組み入れて利率をかけていきます。
つまり、計算する回数を増やせば増やすほど、雪だるま式に利息が増えていくことになります。
この計算する回数を増やせば増やすほどというのがポイントです。投資に置き換えれば、時間が経過すれば経過するほど。ということになります。
しかし、最初のころは複利で増えるリターンは微々たるものなので、なかなか複利の効果を実感できません。最低でも10年以上はかかるものだと思ってください。
複利の効果を実感するころには、「気が付いたら、いつの間にかここまで来てたんだなぁ」と思っているかもしれません。
時間をかけて、複利でリターンを増やしていくことで、ちょっとやそっとの暴落ではびくともしないような利益になっていることがあります。
複利計算で有名な72の法則
簡易的な複利計算をする方法として「72の法則」というのがあります。使い方は、72を利率で割ることで出てきた数字が、だいたい元本が倍になる期間と同じになるというものです。
例えば、年利3%だとすると。72÷3=24
つまり、年利3%で複利運用すると、約24年で元本が2倍になるという計算になります。
リスクの大きさと、長期投資。
資産運用の目的は、できる限り資産を増やしたいということだと思います。
ということは、単純に期待リターンの大きいところへ投資をすればいいということになりますが。期待リターンの大きいところとは、短期的にはとんでもない目にあうこともある、リスクが大きい投資先だということになります。
ですが、長期間の投資をすれば、短期的にどうなるかわからなくても、時間が経つにつれ徐々に期待リターンに収束されてくるということが分かったので。
リスクの大きい投資先でも長期投資をすれば、リスクの大きさはそれほど問題ではない。
つまり、
株式などの高リスク投資は、数十年単位の投資で考えればいい。
外国債券などの中リスク投資は、数年単位の投資で考えればいい。
国内債券などの小リスク投資は、投資期間をそんなに意識する必要なし。
ということになります。
これはつまり、自分の運用できる期間を考え、例えば、「まだまだ現役で30年働くことができるから、現役で働いている期間と同じ30年間を運用期間として考えよう」ということであれば、リスクは高くても高い利回りが期待できる株式一択の投資計画でもいいということになります。
対して、運用できる期間は、後長くて10年もないという話であれば、株式投資はできるだけ避け、外国債券や国内債券を中心に考えた方がいいということになります。
しかし、長期投資をすれば、取ったリスク分は高い確率で報われるはずと思っていても。いざ資産が目減りていくのに遭遇してしまうと、耐えられなくなってしまうことがあります。
その時は、自分の選択を信じて耐えるしかないのですが。それが中々できることではないことも事実です。これはおそらく経験してみないとわかならいことかもしれません。
ですが、言ってしまえば、それに耐えてきた、もしくは耐えられる人が、人よりも大きく金融市場で儲けてきたということになります。
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