『機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資法(泉田 良輔)』

予想がいならない株式投資?

株式投資というと、経済の先を読んだり、景気の動向を予測したり、企業の将来を考えたり、そして世界の未来を見通したり、といったことが重要だと思っている人は多い。

しかし、本書でも説明しているように、株式投資に『予想』はいらないのかもしれない。


株式投資を難しいものと思わせている一番の理由が、未来を予想することなのかもしれない。

でも、株式投資をしていて、未来を予想することで、本当に儲かっているという人はあまりいない。

たまに、「こうなることを予想して、この銘柄に賭けたら、大当たり。」なんて話をしている人もいるかも知れないが、それは、たくさんの失敗があった中での、たまたまのあたりにすぎないことも多く。

予想があたったというよりも、『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』にすぎないのかもしれない。


実際、ウォーレン・バフェットやハワード・マークスといった著名投資たちの中にも、未来を予想することは不可能だと言っている人がいる。

未来を予想することで成功してるかのように見えるジョージ・ソロスにしたって、未来を予想しているわけではなく、『今をみて』、見つけた歪みに投資をしているだけに過ぎないのかもしれない。

投資の世界で実際に資産を築いてきた人だって、株式投資で未来予想を必要としていないものなのかもしれない。


予想のいらない株式投資というのは、案外盲点になっている当たり前の話だったりするものです。


株式投資の本質?

本書の中での株式投資は、『株主資本複利投資』だといっています。

私の中でも、なんとなくもっていた株式投資のイメージに近かったので、興味が湧いた次第です。

株式投資は、買ったり、売ったりして、売却益を狙うわけではなく。

市場が盛り上がった結果、株価が上昇して儲かったというものでもなく。

配当金があることが株式投資の目的でもない。


株主資本複利投資とは、株主資本が、企業の利益によって、積み上げられていくような投資です。

詳しい説明は、本書を読んでみることをおすすめしますが、とても簡単にいうならば、ROE(株主資本利益率)を重要視するということです。

株主資本を、株式投資家である私達が支払ったお金と仮定すれば、そのお金である株主資本がどのくらいのスピードで増えていくか、それがROEのイメージです。

ROEが毎年安定して12%の会社があれば、その会社の株式に投資をすることは、投資したお金が年間12%づつ増えていくようなイメージなるわけです。


そうやってコツコツと株主資本を積み上げていく。

これが、本書で言う株式投資の本来のイメージというわけです。


ただ、本書を読んだ感想としては、株式投資のイメージについては、とても良い印象を持ちましたが、正直無駄な話も多かったように感じました。

たとえば、数すくない事例を持ちだして、『10倍株(テンバガー)』の説明をしたりはいらなかったと思いました。

はっきりいって、過去を振り返って、成功したといえる事例なんて、いくらでも出てくるものです。

「条件にあった銘柄が、将来どうなるか」と「過去の成功が、この条件に合致した」というのは、全くの別物です。

株主資本複利投資を説明するには役不足という感じが拭えません。

できれば、条件にあった銘柄を300社選んで調査したら、10年後にどういう傾向が見られたかといった説明で話して欲しかったかなと思いました。


個人的な経験からいっても、この『株主資本複利投資』という投資スタンスは決して間違いではないだろうと感じています。

10倍株の説明などよりも、もっとみっちり株主資本複利投資について詳しく説明して欲しかったなというのが個人的な感想でした。


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