リスク(損失)を限定、もしくは抑制するという投資信託を検討するなら、知っておきたい投資の本質。

投資信託の中に、リスク限定型やリスク抑制型といった種類の投資信託があります。

それぞれ、ともに下落リスクに対応する運用をしていますが、実際のところ、その運用方法はいかがなものなのでしょうか?

リスク限定、リスク抑制型の資産運用?

「投資した元本が大きく目減りするのは避けたい。」という思いは誰にでもあるものです。

特に、投資や資産運用に初めて触れる人には、その傾向が強いようです。

そんな人たちにとって、興味深いと思われる投資商品が、リスク限定型やリスク抑制型と呼ばれる種類の投資信託です。

これらの投資信託の多くは、金融危機などが起こり、金融資産の相場が大きく崩れ下落する局面になり、一定の損失が発生した、もしくは損失が大きくなる可能性がでてきたという場合に、株式など投資資産への投資割合を減らし、現金化するといった戦略を採用しています。

例えば、通常時には株式と債券で運用しているが。

相場の暴落が起こり、大きく元本を毀損する恐れが出てきた、若しくは一定の割合で損失が発生すると。

株式と債券の割合を減らし(売却し)、残りを現金で保有。

もしくは、すべて売却し、現金もしくは現金同等物で保有といった運用を行います。

確かにこの方法であれば、損失を限定的とすることは可能だと思われます。


しかし投資や資産運用というのは、良い面と悪い面の両方が必ず存在しています。

このリスクを限定化できると思われている投資戦略でさえ、例外ではありません。

そもそも、相場の天井と底のタイミングは誰にも分りません。

投資信託を運用しているファンドマネージャーや、万能のように思われているAIであっても同じ事です。

つまり、「損失が発生したから売却した」という行動をとった後には、いつ投資を再開するかという問題が発生し、そのタイミングによっては、さらに損失を深堀することになるのか、または、いつその損失を回収できるのかに大きく影響してきます。


これは、個人投資家が頻繁に犯しているミスとなんら変わりません。

はっきり言って、リスク限定型という運用法の名前で、リスクを少なくできる投資信託だなんて思わない方がいいと思います。

そしてこのことは、資産運用の基礎知識と基本的な経験があれば、だれでも想像できる話です。


投資とはリスクを取ること!

そもそも、投資という行為は、そのままリスクを取ることです。

リスクを取らずにリターンだけが欲しいという人は、違う世界へ行ってください。(そのような世界に参加できる権利があるのであれば。)

身銭を切る、つまりリスクを取るからこそリターンを得る権利が得られるのが投資という世界です。(あくまで権利であり、実際にリターンが得られるかどうかは、その先の話です。)

ですから、リスクを必要以上に恐れるぐらいなら、そもそも投資はお勧めできません。

リスクを取りたくないと考えているなら、限りなくリスクが少ないところで資金を管理すべきでしょう。

ただ、リターンは得られないということになりますが。


投資に慣れていない人は、そこの認識が弱いと感じています。

投資や資産運用の本質を理解していないために、「リスク限定型」や「リスク抑制型」という運用法があると思い。

名前から想像して「それなら大丈夫だろう」と考えて、商品を買ってしまったりします。

そもそもリスク限定型やリスク抑制型という運用がしたいなら、資産の中で『減ってもい分のお金だけ』で普通の投資信託に預ければいいだけの話です。

正直、これらの投資信託は、特別な運用法を行っているわけではありません。

誰もが言う、『なくなってもいいお金の範囲で投資をしてください』というだけの話です。


投資や資産運用でリスクを減らす方法があるのだとしたら。

その方法は、ただ一つ、『自分で投資を学び、自分で運用するノウハウを身につける事』しかないと思っています。

私たちが投資しようとしている先である、株式市場や債券市場、不動産市場といったところは、生物の進化のように、自然淘汰を繰り返しながら変化してく世界です。

そして、その変化に対応できるかどうかは、人の話を真に受けることではなく、自分自身で考え、判断し、行動できる能力であると思っています。


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