『MEGATHREATS(メガスレット)世界経済を破滅させる10の巨大な脅威』ヌリエル・ルービニ (著)世界を破滅させる脅威の存在を知る。リーマンショックなどの世界金融危機を予言した、破滅博士との異名を持つヌリエル・ルービニ。そのルービニによる今の世界にはびこる世界の脅威についてかかれた本です。本書を読んだ正直な気持ちとしては、内容のほとんどが詳細なデータを持っての説明ではなく、よく見かける不安をあおるようなストーリーの話だったで、信用するには根拠が足りないような気がしたのと、ちょっと話が悲観的すぎるのではないかと思うところが多かったのですが、それでもだからといってそのすべてを無視できるような話でもないと感じました。ルービニの語る世界の脅威には、まだ表面化はしていなくても、実際になんとなくの感覚で「不安だな」と感じているようなところが...2023.03.23 02:23本を読もう!その他の本
『運動脳』 アンデシュ・ハンセン (著)健全なる精神は、健全なる肉体に宿る?古代ローマの詩人・ユウェナリスの名言「健全なる精神は、健全なる肉体に宿る」は、どうやら本当だったらしい。脳は、運動することで健康になる。そして脳が健康であるということは、心が健康であることにもつながってくる。運動には、ストレス解消、うつ・認知症の改善に効果があるだけでなく、脳機能の改善や脳の若返りなどにも効果があるのだそうです。うつや認知症の改善に、よく薬を使われることがありますが、科学的根拠からは、薬よりも運動の方が効果があることが分かっているとのことでした。そして意外だったのが、スマホアプリなどでよく見かける、いわゆる脳トレが、まったくもって効果がないという事実。結局身体を動かさなければ、脳の...2023.02.22 01:12本を読もう!その他の本
『SuperAgers スーパーエイジャー 老化は治療できる』ニール・バルジライ (著), トニ・ロビーノ (著)老化は治せる病気なのか?「最近の研究によると、老化は一つの病気として、治せるものだ」という話をよく聞くようになった。『老化』と聞くと、いつか必ず訪れることになるもの、自分の身にも必ず起こる現象だと思っている人がほとんどだと思います。しかし、そうではないかもしれないという希望が最近は生まれつつある。実際に、マウスなどをつかった動物実験では、老化を予防するという現象が実際に実現できるというのです。老化といえば、それとセットのものでもあるといっても過言ではない、がんや心筋梗塞、糖尿病、といった生活習慣病。老化が治せるということは、これらの病気にもかかりにくくなるということを意味する。老後は必ず病院や薬が必要になってくるという当たり前がなく...2023.01.02 06:57本を読もう!その他の本
『猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見』 宮崎 徹 (著)猫だけの話じゃない。まずは読んだ感想として、単純に「面白かった」。『猫が30歳まで生きる日』なんてタイトルだから、猫好きのための猫のお話だと思うかもしれない。でも、本当の中身はそうじゃない。猫の治療だけの話ではなく、人間の治療のお話でもあります。そして、筆者宮崎徹の医学という分野での挑戦と冒険の本でした。ほとんどの猫は、腎臓病で亡くなる。むかしうちで飼ってた猫も、やはり腎臓病で亡くなったことを思い出しました。最後は、とても苦しそうだったことを覚えています。猫にとっては宿命ともいえる腎臓病。しかしこの宿命かと思われていた腎臓病が治るようになるかもしれない。筆者である宮崎徹が研究している『AIM』というタンパク質に、その可能性があるのだ...2022.12.08 08:23本を読もう!おすすめの本その他の本
『死ぬまで若々しく健康に生きる 老けない食事』 スティーブン・R・ガンドリー (著)『老ける』はもはや治る病気?だれだって、いつまでも若々しくいたいと思うものです。漫画やアニメ、SFの映画などででてくる悪党の願いの多くは、「不老不死」だったりするものです。おそらくこれは、人の本音としてある願望の一つなのでしょうね。でも、老いるというものは、いまやいろいろと仕組みが解明されてきて、もはや治る病気になりつつあるという話はご存じでしょうか?以前「LIFESPAN(ライフスパン) 老いなき世界」という本を読んで、とても印象的だったことを思い出します。2022.11.14 02:49本を読もう!その他の本
『素粒子の探究で宇宙がみえてくる: 波場センセイのとっておき50話 単行本(波場 直之)』素粒子って、難しそうなんだけどなぜか面白そう。素粒子という言葉を聞くと、「なんだか難しそうな話だな」というのが、普通の感覚なのだと思う。そして、実際難しい。この小難しい話を、本書ではわかりやすく説明しようとしているのだろうけれど、私の頭では、「?」となってしまうところが少なくなかった。でも、なぜか『面白い』。この世界がどうなっているのか、どうやってできているのか、そんなこと知らなくたって、日々の生活には全く影響はないのかもしれない。でも、読むたびにふつふつとわいてくる『好奇心』。ちゃんと理解できていなくても、「不思議だな」、「へぇ~」と思うだけで、なんだかこの世界のことが面白く思えてくる。本書の中でも言ってたけど、フィクションの物語...2022.10.06 09:02本を読もう!その他の本
『「学力」の経済学(中室牧子)』学力の間違った思い込み?「ゲームは悪影響?」「成績を上げた時のご褒美は必要か?」「ほめて伸ばすは本当か?」「塾や習い事などは、いつから始めれば?」などなど、子供の学力をアップさせたいと考えている人が、子供の教育について抱いている疑問に対し、経済学という視点から考える本当のところが書かれています。本書でいう経済学的な視点というのは、いわゆる統計データや実験の結果など、エビデンスがしっかりしているという意味になります。今の日本の教育政策は間違っている?本書で詳しく説明されていますが、今の日本の教育についての話のほとんどは、一人一人の『経験則』によるものがほとんどで、根拠に乏しいものが多い。とくに、筆者が言うのには、政府や教育委員会などの...2022.08.14 09:57本を読もう!その他の本
『「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る(グレゴリー・J・グバー)』平凡なようで、とても奥深い問題だった!「猫ひねり問題」。猫は、高いところから落ちても、ちゃんと足から着地ができる。たとえ、おなかを上に向けた状態で落ちたとしても、ちゃんとひっくり返って、やっぱり足から着地する。どこででも聞くような平凡な話。「そんなこと、だれだって知ってるよ。」と言われてしまいそうな話かもしれない。だけど、「なぜ猫は空中でひっくり返って、必ず足から着地ができるのか?」という問題は、多くの優秀な科学者が興味を持った不思議な話だったようです。そんな、猫と科学の話。猫好きじゃなくても、知的好奇心を掻き立てられるおもしろい話でした。当たり前のようなことが、意外とわかっていない。以前に、『知ってるつもり 無知の科学』という本を...2022.08.07 02:15本を読もう!その他の本
『三千円の使いかた(原田 ひ香)』だらだらと続くお金の物語。この本は、お金にまつわる家族の物語です。特に、びっくりさせられるような大事件が起きたり、爽快な問題解決があったりするような、どきどきわくわくさせられる物語とはちょっと違う。どこかで聞いたことのあるような日常が、悪く言えばだらだらと書かれているような物語です。『お金というのは、人生を表している。』この物語を読むと、そのことを強く意識させられます。この本の中の登場人物たちは、どこにでもいるような感覚の人たちだと思います。行ってみれば、すごく私たちに近い存在。その人たちが、仕事、友人、結婚、老後、離婚、いろんな人生の節目で、お金というものに振り回されている。そして、それは私たちにとっても現実的なものでもある。お金...2022.07.31 10:03本を読もう!保険、税金、家計等の本その他の本
『夜、寝る前に読みたい宇宙の話(野田 祥代)』宇宙って壮大だ!「宇宙って壮大だ!」当たり前のことだけど、いまいちピンと来ていない人も多いのではないでしょうか?そんな人に読んでもらいたい、宇宙の話。宇宙の壮大さを思い知ることで、私たち人がいかに小さいのかを感じさせられます。そして、私たちが普段抱えている不安や悩み、これらがいかに小さいことなのかと思わされます。仕事がうまくいかない?老後の資金をどうしたらいいのか?ある人との関係性に問題が?そんなものは、この宇宙の流れには、なんの影響も与えることがない。私たちは、宇宙という存在のほんの一部でしかないのに、私たちは、自分という存在を、まるで宇宙の中心であるかのように誤解してしまっている。もう一度、自分中心ではなく、宇宙から見える世界に...2022.07.13 08:56本を読もう!その他の本
『未来へ導く 1%の人だけが知っている 魔法の読書法(望月 俊孝)』速読は不可能?今までにも、いくつかの速読法の本を読んできました。フォトリーディングといった本を写真で撮るように読む方法や、目を早く動かして、数行を一気に読んでいく方法などいろんな本がありましたが、正直全然できなかった。ただ、すでにある程度知識があって、ほとんど読まなくても理解できるような本ならば、それらのような読み方もできなくはなかった。けれど、事前知識がほとんどない状態の本では、全く持って通用しなかった。そもそも、本を読もうと思うことの多くは、新しい知識や今まで違う見解を得たいと思って読むことが多いのだから、後者のような本を読む機会のほうが圧倒的に多い。となると、速読というのは、不可能なのではないかと思っていました。本書、魔法の読...2022.06.26 06:28本を読もう!その他の本
『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事(津川 友介)』科学的に証明された健康にいい食事とは?巷では、健康に関するたくさんの情報があふれている。その中でも特に多いと思われるのが、食事に関する情報なのかもしれません。しかし、その情報はすべて、『科学的に』正しいとは言えないものも多い。本書で紹介されているのは、その『科学的に』証明された、本当に健康にいいとされる食事という話です。本書で言う科学的に正しいというのは、『統計的に正しい』ということを指しているようです。たくさんのサンプルで試し、データを集め、さらに検証した結果、導き出されたものが、本当に『科学的に正しい』と考えているようです。そうやって、「健康にいい食事とは?」ということを考えると、巷にあふれている健康にいいとされる食事に関する情...2022.06.15 08:36本を読もう!その他の本
『猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見』 宮崎 徹 (著)猫だけの話じゃない。まずは読んだ感想として、単純に「面白かった」。『猫が30歳まで生きる日』なんてタイトルだから、猫好きのための猫のお話だと思うかもしれない。でも、本当の中身はそうじゃない。猫の治療だけの話ではなく、人間の治療のお話でもあります。そして、筆者宮崎徹の医学という分野での挑戦と冒険の本でした。ほとんどの猫は、腎臓病で亡くなる。むかしうちで飼ってた猫も、やはり腎臓病で亡くなったことを思い出しました。最後は、とても苦しそうだったことを覚えています。猫にとっては宿命ともいえる腎臓病。しかしこの宿命かと思われていた腎臓病が治るようになるかもしれない。筆者である宮崎徹が研究している『AIM』というタンパク質に、その可能性があるのだ...2022.12.08 08:23本を読もう!おすすめの本その他の本
『ファクター投資入門 (ウィザードブックシリーズ) 』 アンドリュー・L・バーキン (著), ラリー・E・スウェドロー (著)株式投資では、ファクターに注目しろ?何も株式投資に限った話ではなく、投資ではファクターに注目したほうがいい。あのウォーレン・バフェットの偉大な運用成績さえも、ファクター投資で説明できるらしい。ファクターという視点を取り入れることで、投資のパフォーマンスは簡単にあげられる。この本は、そのことに気づかせてくれた貴重な本でした。投資のファクターを見つけると、投資が途端に簡単なものにもなってきます。ファクターとは、なぜリターンが生まれるのかという要素のことです。その要素を見つけてしまえば、あとはその要素を追いかけるだけでリターンが約束されたようなものということにもなりえる。私自身以前から、バリューというファクターに注目して株式投資を行ってき...2022.11.03 03:32本を読もう!おすすめの本
『3%シグナル投資法 ──だれでもできる「安値で買って高値で売る」バリューアベレージ法』 ジェイソン・ケリー (著)バリュー平均法という投資手法について書かれた数少ない本の一つドルコスト平均法は知っているけれど、バリュー平均法は知らないという人、結構いるのではないでしょうか?ドルコスト平均法とは、よくNISAやiDeCoなどで目にする『積立投資』の基本戦略になっています。「毎月25日に、30,000円で投資信託を買う。」といったような、定期的に同じ金額で積み立てする方法をドルコスト平均法と言います。このドルコスト平均法は、相場が下げているときには、口数を多く購入することができるため、リスクに強く、下落局面からの回復期では損失を取り戻すのが早くなることが大きなメリットです。また、毎月買い付けるという単純なシステムなので、実行もしやすいという所も魅力...2022.10.17 03:17本を読もう!おすすめの本投資、資産運用の本
『ゼロから学ぶモメンタム投資 ──長期的に市場を打ち負かす合理的な方法(アンドレアス・F・クレノー )』株式投資の戦略的アプローチ決定版?久しぶりに面白いと思える株式投資の本に出合えたような感覚でした。ほとんど一気に読んでしまいました。この本は、株式投資をするにあたって、何を選べばいいのか、何をすればいいのかが具体的に提示されていて、しかも、そのやり方がシンプルで簡単そうでもある。似たような感覚を持った本としては、個人的に株式投資におすすめの本と考えている。『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」(ジョエル・グリーンブラット)』や『ダウの犬投資法 ──プロにも株価指数にも勝つ「単純」戦略(マイケル・B・オヒギンズ)』に近いです。投資で必要なのは、ロジックのしっかりした戦略であることと、その戦略をしっかりと理解して、長期的に実践...2022.07.03 02:42本を読もう!おすすめの本投資、資産運用の本
『20世紀最高の経済学者 ケインズ 投資の教訓(ジョン・F・ワシック)』投資家ケインズケインズといえば、有名な経済学者だという認識を持つ人がほとんどだと思います。しかし、ケインズはただの経済学者ではなく、投資家でもあった。理論家としてだけでなく実務家でもあったようです。この本の話は、経済学者としてではなく、投資家としてのケインズ、『投資家ケインズ』の話です。経済学者が、実際に投資家として活動し、なおかつ偉大な実績を残していたという例は、あまり例がないと感じています。しかしケインズは、経済学者としての名声と、投資家として十分すぎるほどのパフォーマンス、その両方を手にしていたというとても稀な存在だったようです。ケインズは、投資を始めた初期のころは、自分の持っている経済や確率などの理論を駆使すれば、市場を出し...2022.04.17 02:18本を読もう!おすすめの本投資、資産運用の本
『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」(ジョエル・グリーンブラット)』株式投資の魔法の公式?投資の世界で、『魔法』なんていうと、いかにも怪しいような気もする単語ではあります。ですが、筆者はヘッジファンドを運用していた経歴も持つ、投資家としても有名なジョエル・グリーンブラッドです。それだけに、実体験からも基づいた実践的な株式投資のノウハウが書かれているのだろうと言うことは、簡単に想像できます。この『魔法の公式』、実はとてもシンプル。誰にでも実行可能な、簡単な方法でもあります。基本的には、バリュー投資という考え方が活かされている公式ではありますが、実践的にも効果的な方法だと個人的にも感じている。実際、私自身この本の影響をかなり受けている。この本の『魔法の公式』を全くそのまま実行してきたわけではないけれど、...2022.04.03 05:28おすすめの本投資、資産運用の本