ファイナンシャル・プランナー タナカ


独立系のFP会社あせっとびるだーずで資産運用の講座と相談を行っています。

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㈱あせっとびるだーず 
 代表取締役 田仲幹生 です。
【保有資格】
 CFP
 1級FP技能士
 宅建士

生命保険会社に勤め、その後税理士事務所に勤務すると同時期に、投資信託や株式投資を始めたが、2年後リーマンショックという株価大暴落に巻き込まれ、総資産の半分近くを失いました。
しかし、その後もめげずに投資と勉強を続け、今では投資に魅了され、会社を設立して

記事一覧(675)

『未来へ導く 1%の人だけが知っている 魔法の読書法(望月 俊孝)』

速読は不可能?今までにも、いくつかの速読法の本を読んできました。フォトリーディングといった本を写真で撮るように読む方法や、目を早く動かして、数行を一気に読んでいく方法などいろんな本がありましたが、正直全然できなかった。ただ、すでにある程度知識があって、ほとんど読まなくても理解できるような本ならば、それらのような読み方もできなくはなかった。けれど、事前知識がほとんどない状態の本では、全く持って通用しなかった。そもそも、本を読もうと思うことの多くは、新しい知識や今まで違う見解を得たいと思って読むことが多いのだから、後者のような本を読む機会のほうが圧倒的に多い。となると、速読というのは、不可能なのではないかと思っていました。本書、魔法の読書法で説明するには、速読は不可能だと言っています。その理由もズバリ説明されています。しかも、その理由がとても腑に落ちる。「やっぱりそうなのか」と思ったわけですが。読みたい本はたくさんある。もっと早く読めればという気持ちもある。そこに一つの糸口が見つかったというのが、本書の印象です。本をたくさん読むには、「一冊を真面目に全部読まなければいい。」という答え。よく考えてみれば、一冊まるごと読んだって、実際に覚えていることは、その中のほんの一握りしかないものです。だったら最初から、その一握りの部分を切り取るように読めばいい。オーディションリーディング。その本が全部通読するような運命の一冊なのか否か、切り取るように読んだっていいじゃないか。本を読めるようになるためには?どうも私たちは、本を手にすると、最初から最後まですべて通して読まなければいけない気になってしまう。教科書を一字一句読むという学校教育によるものなのか、それとも真面目過ぎる性格からなのか?本を読むのが苦手という人がいる。でも、スマホでニュースやネット上にある記事を読むのは苦手じゃないこともある。同じ文章を読むという行為なのに、なぜ苦手と苦手じゃないに別れるのだろうか?結局、「本を読む=本を最初から最後まで読む」と考えているからなのかもしれない。本をパラパラめくって、気になったところだけ、しっかり読む。そういう使い方をすれば、本を読むのもスマホでネット上の記事を読むのも似たようなものなのかもしれない。むしろ、この本の筆者曰く、本という現物をページをめくりながら読むという体験を通すことで、よりしっかり読むという効果が高まると説明していました。それも、実体験でもわかるはなしです。本を読むとなれば、ある程度集中することにもなるし、スマホのように流されるように読むのではなく、本を読む時間として意識的に時間を作ったりすることもあるので、読むという行為に対する効果は、雲泥の差となるような気がしています。本を読む意味、効果、活かし方この本、『魔法の読書法』では、本を読むことの意味や効果、そして活かし方について、網羅的に書かれています。読書をしたいと思っている人、読書が苦手と思っている人、読書をしてもその効果が感じられないと思っている人におすすめの本だと感じました。

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事(津川 友介)』

科学的に証明された健康にいい食事とは?巷では、健康に関するたくさんの情報があふれている。その中でも特に多いと思われるのが、食事に関する情報なのかもしれません。しかし、その情報はすべて、『科学的に』正しいとは言えないものも多い。本書で紹介されているのは、その『科学的に』証明された、本当に健康にいいとされる食事という話です。本書で言う科学的に正しいというのは、『統計的に正しい』ということを指しているようです。たくさんのサンプルで試し、データを集め、さらに検証した結果、導き出されたものが、本当に『科学的に正しい』と考えているようです。そうやって、「健康にいい食事とは?」ということを考えると、巷にあふれている健康にいいとされる食事に関する情報のほとんどが、なんの根拠もないことになるようです。統計的に調べ、健康にいいと結論付けられる食事は、『茶色い炭水化物』、『ナッツ類』、『魚』、『野菜と果物』、『オリーブオイル』ぐらいだということです。しかし、個人的には、この本で説明しているエビデンスという言葉に、若干の疑問がわかないでもありません。それは、以前に『The Number Bias 数字を見たときにぜひ考えてほしいこと(サンヌ・ブラウ)』という本をよんでしまったことが影響しているみたいです。数字というのは、案外思ったよりも真実を示していないということ。そしてそれは、科学的な論文であっても例外ではないということを、知ってしまったからなのかもしれません。たとえば、本書の中の説明で頻繁に登場してくる『死亡率』という言葉、食事という行為から死亡率が高いか低いかという比較をしていますが、死亡という結果は、食事だけが要素となっていないことは確実であり、その数字だけで健康にいいかどうかはわからない気もします。さらに言えば、健康が問題であるのに、死亡という結果に置き換えてしまっていることにも疑問を感じます。また、エビデンスという言葉を繰り返しているけれど、健康にいい食事の正しい統計データというのは、そう簡単に調べられるものではないということもあると思います。『LIFESPAN(ライフスパン) 老いなき世界 (デビッド・A. シンクレア)』という本では、NMNという成分が、老化を遅らせることに効果がありそうだということを言っていたのですが。実際に、そのNMNが老化に効果があるかどうかを証明しようとするなら、比較する対象で、全く同じ食事、全く同じ生活環境など、条件を全く同じにした状態で、NMNの摂取だけを変えて、長期間の経緯をみなければならないと言っていました。そして、それを実現することは、『人で行うには、現実的にも、倫理的にも不可能だ』と言っていました。どの食事が、どう健康に影響しているのかを調べるということは、それに近い難しいことではないかと思うのです。そうかんがえると、所詮この本で言われているエビデンスというものも、どの程度まで信じていいのかを考えながら読まなければいけないような気がしました。栄養ではなく食品に注目する。本書で取り上げているデータには、正直若干の疑問は感じていました。でも、面白い視点もいただきました。それは、「栄養素ではなく、食品に注目する」というところです。食事と健康といえば、必ずでてくる話が、栄養素の話です。「○○という食材には、△△という栄養素が含まれているため、健康にいい。」といった話です。そしてそこから飛躍して、△△という栄養素を効率よくとろうとし、その食品などから目的の栄養成分を抽出してサプリメントにしたりして摂取する。でも健康にいい食事というものはそういうものではないそうです。例えば、果物。果物じたいは、筆者も健康にいい食品として挙げていますが、フルーツジュースにして飲むことは、間違いだと指摘しています。それは、果物をすりつぶして作ったフルーツジュースでも似たようなものだそうです。糖分過多になって糖尿病になりやすくなるなどかえって健康に悪い。しかし、果物をそのまま食すと、糖分過多とはならないと説明してます。むしろ果物そのものを食べることで、糖尿病は予防されると説明しています。考えてみれば、栄養そのものよりも、その栄養素の組み合わせ方を考えて食事をしなければいけないことは、直感的にもわかりそうな話です。つまりは、栄養素をとることよりも、さまざまな栄養素の塊である食品そのものをとること。思い返せば、本当にいい食材って、複雑に料理し、加工して食べるよりも、シンプルに焼いたり、炒めたり、蒸したり、するだけでも十分においしかったりするものです。複雑に加工することだけが、おいしく食べることに必要なことではなかったりします。食材のおいしさを引き出し、食材として食べる。それが時には健康的な食事につながることもあるのかもしれない。本書の本来の論点とは違うかもしれませんが、そんなことに気づけた本でもありました。

『投資の公理 ―非合理な人間が非効率な市場に挑むときの11の教訓(ポール・マーシャル)』

非合理的な人間。「人間の行動は、決して合理的ではない。」これは、最近の経済学の話でもよく取り上げられている話です。行動経済学とも呼ばれていて、様々な研究がおこなわれ、ノーベル賞を取ったものも多数存在しています。そして、この合理的でないのは、なにも一人の人間に限ったものではなく、多くの人が集まった場でも私たち人は、同じように非合理的な判断をしているということも考えられるようになってきました。以前の経済学では、群衆となった人間は、合理的に判断および行動をしていると考えられていました。需要と供給の関係他、価格の形成、リスクとリターンなど、以前の経済学の理論の根底には、「合理的に判断している」という前提で、ものごとを考えられていました。ただ、自ら投資家としても活動していた経済学者ケインズに関しては、『アニマルスピリット』という言葉を使って、人の行動には合理的では説明できないものもあると考えていたようです。そして、一人の人や群衆が合理的ではないという話になると、困ることになるのが、『効率的市場仮説』です。この本のサブタイトル、「非合理な人間が非効率な市場に挑むときの11の教訓」。つまりは、この本の内容は、人や人の群れは、合理的ではないという前提に基づいて考えている内容になっています。言い換えれば、「効率的市場仮説」に基づく投資の理論とは、また違った視点での話となります。非効率な市場。筆者は、金融市場は非効率だと考えているようです。つまり、筆者にとって金融市場は、「とても効率的で常に適正な価格を提示している。」ような場所ではないと考えているようです。市場には、ジョージソロスが再帰論と言うような、直前の価格にフィードバックを受けるような傾向や、一部の株価が他の株式の価格に影響を与えているなど、合理的という説明ではうまく説明できないような傾向がみられるといいます。市場の趨勢であるトレンドに決して逆らわず、トレンドに沿った投資をするという、トレンドフォローという投資のスタイルがありますが、この投資スタイルは確かに機能するらしいという事も最近わかってきました。これはつまり、市場の価格というのは、その価格の合理性を考えず、ただ前の価格の影響をうけて今の価格が決まる傾向があるということになります。このように、市場が非効率的、尚且つ私たち人も非合理的なのであれば、私たちはどうやって投資を続けたらいいのだろうか?という問いに対し、様々な理論、そして最も重要な筆者自らの『経験』によって、私たちは何を考えるべきなのかを本書で示しています。ここで、『経験』というのがとても大切だと本書では話しています。本書の冒頭に出てくる。『理屈上は理論と実践に違いはない。だが、実践では理論どおりにはいかないものだ』ーヨギ・ベラという言葉。金融市場という所で長く生きていくためには、「経験によって学び、世の中の変化に合わせて、自らも進化させていく」必要がある。そんなところがある気がしています。そして、その代表例が、投資の神様と言われているウォーレン・バフェットなのかもしれない。金融市場という所は、非常に複雑で、常に変化をし、不確実性に満ちた、非合理的な世界。賢者たちの経験を学び、そのような世界でどうやって生きていったら良いのかを勉強してみるのもいいのかもしれません。

「金価格も、そろそろ頭打ち?」 株式に限らず、すべての資産価格が下がる相場もあるものです。

ポートフォリオ運用の誤解?リスクを減らしながら運用できると考えられているポートフォリオ運用。株式や債券、リート、金など、いろんな資産に配分比率を考えながら投資をすることで、それぞれの値動きの違いから価格変動のリスクは小さくなると考えられている。株式が下げれば、債券が上がる。株式と債券が下げても、金は下がらない。とったことを期待しているわけです。しかし、現実としてはそうなってはいない。すべてのリスク資産が、同じ方向に下落することもあります。現実世界でのリスクの大小は、リスク資産をどれだけポートフォリオに含んでいるのかと考える方が正しいと思っている。資産配分でリスクの大小をコントロールしているのは、資産間の値動きの違い(相関)ではなく、値下がり幅の小さな資産と、値下がり幅の大きな資産との配分比率の差。最近は金の価格も下落している?ちょっと前までは、価格が上昇している投資先として話題に上がることが多かった、「金」。その金の価格も最近はあまり調子が良くない。「話題になると、だいたいそこで頭打ち。」という、まさに相場らしい印象の値動きです。しかも最近の金融相場はそれだけではない。株式も債券も、リートもみんな調子が悪い。まるでリーマンショックの頃を思い出すかのような様相です。こんな時は、複数の資産を組み合わせたポートフォリオ運用よりも、一極集中で、リスクゼロ資産と、リスク資産で、慎重に資産配分していった方がいいと思っています。教科書的な資産運用の話になると、いろんな資産に分散投資をしましょう。複数の資産の配分比率を見直してリスクを見直しましょう。などという感じになるのでしょうけれど。すべての資産価格が下落するような、稀に起こる教科書的ではない状況になったら、自分が値動きを良くわかっている少数の資産を使ってバランスよく運用するスタイルの方が合っているような気がします。

『誤解だらけのアセットアロケーション―実務家のためのガイド(ウィリアム・キンロー (著), マーク・クリッツマン (著), デービッド・ターキントン (著))』

アセットアロケーションの常識は的外れ?資産配分を効率的に行うことで、リスクを抑えながらリターンをできるだけ大きくするという投資理論、現代ポートフォリオ理論。その現代ポートフォリオ理論を使った投資戦略の肝とも言えるのが資産の配分割合を決める、いわゆる『アセットアロケーション』となります。その『アセットアロケーション』には、さまざまな常識とも言える知識が言われています。・資産配分を決めることは、運用パフォーマンスの8割以上を占めている。・長期投資はリスクを小さくする。・為替リスクは、できるだけヘッジしたほうがいい。・投資先は、時価総額加重平均型のインデックスが最適。などなど。これらの話は、投資に詳しい資産運用のアドバイザーなどから、多くの人がアドバイスを受けている話だと思われます。そして、実際にそれらのアドバイスに沿って投資や資産運用を行っている人も少なくないことと思います。しかし、「実はそうではなかった。」というのを説明しているのが、この本の目的。アセットアロケーションについては、「今まで常識だと思っていたことが、実は誤解だった」というのが、結構あるようです。アセットアロケーションで運用するなら抑えておいた方がいい知識?この本は、最初から最後まで隅々まで読むという読み方よりも、辞書のように気になった時に気になった部分を読むという使う方があっているのかもしれない。なにより、使っている言葉が難しくて何を言っているのかわかりにくい。最低限の知識として、現代ポートフォリオ理論はもちろんのこと、金融工学の話で出てくる小難しい単語とその意味ぐらいは抑えておかないと、おそらく読みようがない。また、言い回しも小難しく、学術書のような書き方のため、はっきり言って、万人には向かない読む人を選ぶ本だと感じました。ただ、そんな中でも、なんとなくでも知っているといいなと感じる話もありました。一般的には、「アセットアロケーション(資産の配分)が、資産運用のパフォーマンスを8割以上決定づける。」とよく言われていますが、その話には、理論を語る前提そのものに間違いが見られるそうです。つまりは、この話は根本から間違えている。実際には、「どれだけリスクを取るのか、つまりは何に投資をするのか。」のほうが影響は大きいと言っています。また、投資信託を購入するときなどに、「長期で投資をすればリスクは小さくなる。」と説明を受けたという人の話をよく聞きますが。実際には、「長期投資でリスクが小さくなるということはない」という話もありました。むしろ、長期投資をすることで、損失となる時期に出会う確率は高くなるといっています。また、長期投資には、損失の割合(率)が小さくなることがあったとしても、損失額(金額)は長期投資のほうが、大きくなる可能性が高くなると言っています。それは、投資額の大小によるもので、長期間運用すれば、それだけ投資金額も増えることが多いので、同じ10%の損失でも、100万円なら10万円で済むものが、2,000万円にもなれば、200万円の損失になるということです。確かにこれらの話は、「言われてみればそうなるよね」というのもわかるような話なのかもしれません。でも、理論というもっともらしい単語を使われることで、その「言われてみれば」という当たり前の感覚を忘れてしまうこともあるものです。このように誤解している話を、理論的にまた数式などを用いて、この本では説明しています。しかし話の内容が、あまりにも理論的なアプローチであるためか、「金融工学に対する根本的な疑問などについては考慮されていないのかな」とは感じました。そういった点なども考慮しながら本書を読んでみると、案外いい投資アイデアが得られることもあるかもしれません。

使いやすいという声も多い、大和証券グループのスマホ証券口座『CONNECT』。dポイントを使ったポイント投資がはじまる!

ポイントで投資ができるスマホ証券口座スマホだけで株式投資ができるスマホ証券。手軽でシンプルなこともあり、株式投資の初心者にも向いています。有名なものには、LINE証券、SBIネオモバイル証券、paypay証券などがありますが、大和証券グループが運営している『CONNECT』もその一つです。『CONNECT』は、他の証券会社よりも取引画面が見やすく使いやすい印象を持っています。しかも、一株から取引ができるようになっているため、数百円程度の少額から株式を購入することが出来ます。しかも、Pontaポイントのポイント運用サービス『StockPoint for CONNECT』と連携することで、Pontaポイントを株式にすることができます。ポイントを使って1株(数百円)からの株式投資ができることが、『CONNECT』の大きな魅力となっています。さらに最近では、米国株や投資信託などの取り扱いも始まり、どんどんサービスが拡充され、さらに使いやすくなっています。そんなスマホ証券の『CONNECT』ですが、今回dポイントとも連携できるようになりました。『CONNECT』で、dポイントで株が買える。今回『CONNECT』では、dポイントで株が買えるようになりました。dポイントを使った、株式購入の流れは、まず現金を使って株式購入の注文を出します。注文約定後に、その買付にdポイントを充当するかどうかを選びます。すると、後日その充当したdポイント分の現金が返還されるという流れになります。『CONNECT』では、Pontaポイントとdポイントの両方で株式を購入することが出来るようになりました。ポイントを使った株式投資を始めるなら、dとPontaの複数の共通ポイントが利用できる『CONNECT』は、結果的に双方のポイントを合算することができるともいえるため、とても便利なスマホ証券です。ポイントの中で投資をする分には、「損しても怖くない」という心理的な余裕も生まれるものです。損失への恐怖感抜きで投資経験が積めるので、株式投資を始めるのにもってこいの証券会社なのかもしれません。

『The Number Bias 数字を見たときにぜひ考えてほしいこと(サンヌ・ブラウ)』

数字の力と恐ろしさ。私達は、知らず識らずのうちに、数字というものを過信しすぎているようです。何かを説明する時に、数字を入れると説得力が上がる。数字は理論的なもの、数字は嘘をつかない、数字には法則や真理的な意味もある。なんとなく、数字に対してそんなイメージを持っている人も少なくないことと思います。数という存在や数式には、たしかにそういうところがあるといえます。数には神秘的なところを感じるところもあるし、自然界を数式にするとことで、この世界の真理のようなものが見えたりすることも多々あります。数と数式があることで、この世界のいろんなことがわかるようになった。数と数式、そして数学にはそんな魅力と説得力があるものです。しかし、数の絶対的な存在感と、その数を扱う私達人間は、どうやら全くの別物らしい。私達人間は、数を扱いながら、世界を湾曲して見ていることがあるようです。この本は、そんな話です。数字に惑わされず世界を見る。数の話や数学的な話は、たしかに真理といえるものなのかもしれない。しかし、私達の身の回りで多く見かける、平均値や中央値といった統計の数字。GDPやIQといった社会を説明するためにつかわれる数字やデータ。こういった類のものの多くは、数や数学のような真理的なものとは違っている。私達が普段目にしているデータの多くには、疑いの部分が含まれている。平均値というのは、例外が含まれる場面では通用しないのに、そのまま平均的なものとして使われている。データのサンプリングを間違えているのに、それが真実だと説明する。わざと見せたい数値になるように、グラフの形を変えたり、サンプリングを変えたりして数字を見せていることもある。数字をつかって『ウソ』をつくことは難しいことではないようです。たとえば、本書の中で出てきたGDPという数字。GDPというと経済の成長を表していると言われているけれど、その数字だって政府の意図で中身を変えられてしまっている時があると言っています。当初のGDPの意味としては、軍事費はGDPに含むべきものではないとされていたのに、経済が成長していると見せるためか、途中から軍事費も計算にいれるようになったと本書の中でありました。そういえば、日本でもアベノミクス以前のGDPには株式市場が反映させていなかったのに、アベノミクス以降の株価上昇を経済政策の成果としてGDPの計算に反映させるようにしたことがありました。実感なき経済回復と言われる理由の一つなのかもしれない。他にも、日本の食料自給率やがんになる食材、喫煙など様々なところで疑わしい数字が使われている。また、最近良く見かけるようになったビッグデータも疑わしいと本書では説明しています。データを扱う者の意図が、こういった数字にはどうしても反映されてしまう。その理由は、数字を扱う私達が、所詮は人だということです。この本でも人は合理的ではなく感情的な考え方をすることを言っていました。そのため、それらの数字には数字を扱うものの思想や偏見がどうしても反映されてしまう。結果、意図してか無意識か、数字に歪みが現れてしまう。本書は、そんな数字のウソに気づくための知恵を与えてくれる本です。本書の中に、「数字は絶対的な真実ではない。ただ真実を理解する助けになってくれるだけだ。」という言葉がありました。まさにこのとおりだと感じました。数字の裏にあるものを読み取り、正しく数字を認識できるようになりたいものです。しかし、そこにも人だからこその落とし穴があることも本書の中では説明していました。

『ランダムウォークを超えて勝つための 株式投資の思考法と戦略(田渕直也)』

インデックスファンドだけがベストではない。本書のタイトルが、ランダムウォークを超えると言っているぐらいなので、インデックスファンドを超える理論的な方法があるのかと期待して手に取りましたが、あくまでも本書の著者の考えとしては、インデックスファンドがベストであるという考えではあるようです。本書の著者は、本書の他にも『確率論的思考 金融市場のプロが教える最後に勝つための哲学』や『ファイナンス理論全史 儲けの法則と相場の本質』などの、確率論的なアプローチからの株式投資の思考法などを書いています。そういったこともあり、数学や確率などの理論的な視点から見ても、インデックスファンドを超える方法があるという内容なのかと思ったわけですが、どうやらそこまでの話ではなかったようです。本書の中では、インデックスファンドを超えるためのアプローチとしていくつか紹介がされています。小型株効果や割安株効果、モメンタムなどいくつかでてはいますが、その説明に根拠としてしっかりとした裏付けが紹介されているわけでもなく、「おそらくこういうこともあると思います。」といった程度のものでした。やはり『インデックスファンドこそがベストである』というのが筆者の考え方のなのかもしれません。信念や哲学を持つことに株式投資の本質にある?正直過去の著者の本と比べると、説得力にかけるというか、この程度の内容かと思ってしまうような印象でした。期待感があっただけにちょっと残念です。しかし、この本の中で重要な事として、「インデックスファンドを越えようとするには、それなりの負担が伴う」ということを言っていたように感じました。インデックスファンドを超えることができないということはないと思います。けれどそれを超えるためには、それ相応のリスクと負担が伴うということを忘れてはいけません。株式投資をするものは、最終的には平均値(ほぼインデックス)に回帰することになる。いい成績が数年続いたとしても、多くの場合その後の成績は芳しくないものとなる。数十年もつづくようなのは、ウォーレン・バフェットなどのような極稀な存在だけというのが現実。ウォーレン・バフェットのような投資家になりたいとバフェットの投資法を学ぼうとする人は多いものです。しかし、本書の中にもありましたが、バフェットの投資法のモノマネまではできるけれど、バフェットの信念や哲学までは真似することができないという話がありました。方法ならいくらでも真似できる、でも実際にパフォーマンスを上げるために必要なのは、信念と哲学。これが株式投資の本質なのかもしれないと感じました。バフェットだって、インデックスに負ける年もある。それでもバフェットは、自分の信念と哲学を信じ、変に右往左往することなく、頑なに自分の投資法を行っている。たとえ負けたとしても、もしくは失敗したとても、自分の考えを信じてそれを続けつづけること、これがインデックスに勝つための重要なポイントになっているんだと思いました。人から方法を学ぶことは、それほど難しいことではありません。はっきり言えば、効果的な投資を実践する方法なんて調べればいくらでも情報は出てくるし、簡単に実践する方法も紹介されていることもある。それでも、その方法で実際にパフォーマンスを上げられるかどうかは別の話。その大きな理由が、『信念や哲学』というところにあったんだ、ということをはっきりと気付かされたような感覚でした。ランダムウォークを超えるための方法は、自分の考えを持って、自分の考えを信じ、どんな逆境でもそれを貫き通す信念と忍耐力を持つこと。それができないと思うなら、インデックスファンドが一番いい。バフェット曰く、「私の考えでは、多くの人にとって、最も良い方法は、S&P500インデックスファンドを買うことだ。」この言葉も、いろいろ振り返ってみてみると、改めて「なるほどな」と思う次第です。

『20世紀最高の経済学者 ケインズ 投資の教訓(ジョン・F・ワシック)』

投資家ケインズケインズといえば、有名な経済学者だという認識を持つ人がほとんどだと思います。しかし、ケインズはただの経済学者ではなく、投資家でもあった。理論家としてだけでなく実務家でもあったようです。この本の話は、経済学者としてではなく、投資家としてのケインズ、『投資家ケインズ』の話です。経済学者が、実際に投資家として活動し、なおかつ偉大な実績を残していたという例は、あまり例がないと感じています。しかしケインズは、経済学者としての名声と、投資家として十分すぎるほどのパフォーマンス、その両方を手にしていたというとても稀な存在だったようです。ケインズは、投資を始めた初期のころは、自分の持っている経済や確率などの理論を駆使すれば、市場を出し抜き、投資で儲けることができると考えていたようです。実際、自分で考えた理論やたくさんのデータをつかって、需給を予測し、コモディティ取引などで短期売買を行い利益をあげようとしていました。しかし、それらのアプローチは結果的には失敗に終わった。市場にあるのは不確実性ということのみで、過去のデータを使って未来を予測することは不可能だということに気づいただけだったようです。そして、理論やデータで調べようと思ってもどうにもならないものとして、『アニマルスピリット』が挙げられると考えていたようです。『アニマルスピリット』とといえば、ケインズが使った言葉の中でも有名な言葉の一つです。予測できない市場で、ケインズはどうやって投資家としてパフォーマンスを上げてきたのか。効率的市場仮説や現代ポートフォリオ理論といった理論的な運用が流行っている現在よりずっと昔に、すでにデータや理論ではどうにもならないものがあると気づいていたケインズ。実際に投資家として活躍することで、現場感覚で体験し学んできた相場感覚。理論と感性がうまく組み合わされた、最高レベルの投資家なのかもしれないと思いました。そして、その真髄は今でも間違いなく通用する投資の原理原則だと思いました。本書には、そのケインズ流の投資の教訓が書かれています。投資を学ぶ本として、おすすめの本の一つだと考えています。ケインズの時代は、投資家にとっては不運の時代ケインズが投資家として活動していた期間は、2度の世界大戦と、世界大恐慌という時代。投資家として活動するには、歴史的にも良くない時代であったと思われます。1929年にピークを打ったNYダウは、最大90%近い下落をし、1929年のピーク時の水準を取り戻すまでに約25年もかかったと言われています。そういう意味では、投資の神様と言われるウォーレン・バフェットよりも悪い境遇のなかで投資家としてパフォーマンスを上げていたと言えるのかもしれません。「もし現代にケインズが生きていたら、一体どんなパフォーマンスで運用していたのだろうか?」と思わなくもないですが、投資の世界でそんなことを考えても、あまり意味がないというのも、また一つの原理原則なのでしょう。ケインズの投資パフォーマンスの良さの真髄は、市場が暴落している中で、下落率を抑えるというところにあったようです。1931年に米国株が約43%下落した際、ケインズのポートフォリオは、約25%の損失で踏み止まり、1937年に米国株が約35%下落した際には、約8.5%の利益を出していたと言っています。損失に強い運用、まさにこの時代にあった運用だったのかもしれません。ケインズが取った投資戦略は、先の読めない不確実性に見事に対応したものだったのかもしれません。大恐慌にも負けない投資戦略。株式投資で資産形成を目指す人なら、ぜひとも知っておきたい投資法だと思います。株式市場が不確実性のものであるなら、これから株式市場の好調期が終わり、十年単位で低迷する株式投資の冬が来ないとは決して言い切れないのではないでしょうか?そんな事になっても、株式投資をつづけれらる根拠ともなる、世界大恐慌を乗り切った投資戦略。この本は、ケインズという一人の投資家の失敗から成功までの経歴を負いながら、大恐慌でもの超えることができた実績のある投資の教訓が学べます。

『勝てる投資家は、「これ」しかやらない MBA保有の脳科学者が教える科学的に正しい株式投資術(上岡 正明)』

これといって特徴はない本だった?読み終わって感じた正直な感想としては、これといって特に特徴のない本というイメージでした。はっきりと『これ』とわかるようなノウハウが披露されているわけでもないですし、さまざまな投資の考え方は披露されてはいるけれど、今すぐ使えると言えるほど、これまたはっきりしたものがあったわけでもないような気がしています。「なるほどなぁ」と思うところはあるけれど、具体性があまりない分、全体を通してすぐには使えない話のようにも感じました。『「これ」しかやらない。』と具体的な話が書かれているかのように思ってしまうタイトルではありますが、実際の内容は、「これ」というほど明確ではなかった気がしています。投資の考えたかを学びたいなら、他にも色んな本があるし、具体的なノウハウも別の本のほうがより具体的だと感じます。この本は、本書の中で筆者が「株式投資の勝ち方の大全集」だと言っている通り、いろんなものをこの一冊に詰め込もうとしてしまっているのかもしれません。読もうと思えば、2,3時間程度で読み切れる量の本の中に、株式投資のすべてを詰め込もうとう筆者の思いもわかりますが、それによってかえって具体性が消えてしまったのかもしれないと感じました。株式投資の奥の深さ?筆者も、株式投資のために本を100冊以上読んだというように、本当の株式投資で「勝てる投資家は、これしかやらない」は、とにかく本を読むということなのかもしれないと思いました。筆者も、わかりやすく、シンプルに、「株式投資で勝てるためのノウハウ」を伝えようとしてくれてはいますが、株式投資の経験のない人が、本書を読んでどこまで理解できるかわからないなと思いました。株式投資のような、ある意味勝負の世界は、知識だけでは勝てず、またノウハウだけでも勝てない。必ず、勝ったり負けたりを繰り返すことになるため、できるだけ勝ちやすい自分にあった勝ちパターンを手に入れるまでには、時間と労力と忍耐力、そして失敗したときのコストが求められるのだと思います。その時間と労力と忍耐力、そして失敗したときのコストを最小化するには、たくさんの人の体験から学ぶということが効果的で、つまりは「たくさんの本を読む」ということが最も効果的なのかもしれません。その勝ちパターンも自分にあったものでなければ、うまく行かないというのも株式投資の難しさです。これは、同じ勝負の世界でもあるスポーツなどに例えることができます。自分の体格や性格などにあった戦術、作戦、戦い方、そういうのがわかっていないと中々いいパフォーマンスが出ない。人のモノマネをしている段階では、まだ一流とは言えないところがあると思います。いろんな有名な選手たちの戦い方や体の使い方を学び、それを実践しながら、少しずつ自分流に仕上げていくことで、最高のパフォーマンスが出せるようになっていくのではないでしょうか?本書の中でも言っている通り、株式投資は自分流を見つけなければいけないところがある。つまり「これしか」というタイトルではあるけれど、実際には「これしか」というほど単純に納めることができないという、矛盾したタイトルでもあるのだと思います。おそらく筆者もそれをわかった上で、できるだけ「これだけ」に絞ろうと頑張っては見たものの、結果的に具体性の見えない、全体的に締まりのないような感じの本になってしまったのかもしれません。筆者はこの本で、かなり難しい難題に挑戦したんだろうということを感じました。シンプルにまとめようと思っても、そのシンプルが奥深いものになってしまって、簡単には理解できない世界。それが株式投資なのかもしれません。筆者自身、本を読むことの大切さを、本書の中で説明していました。本書で一番肝心なところは、もしかすると、ここにあるのかもしれないと感じました。実際、株式投資で自分流の勝ちパターンともいえる「投資法」を身につけている人たち、そしてその投資法をより高度に磨いていっているような人たちは、よく本を読んでいると感じています。

『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」(ジョエル・グリーンブラット)』

株式投資の魔法の公式?投資の世界で、『魔法』なんていうと、いかにも怪しいような気もする単語ではあります。ですが、筆者はヘッジファンドを運用していた経歴も持つ、投資家としても有名なジョエル・グリーンブラッドです。それだけに、実体験からも基づいた実践的な株式投資のノウハウが書かれているのだろうと言うことは、簡単に想像できます。この『魔法の公式』、実はとてもシンプル。誰にでも実行可能な、簡単な方法でもあります。基本的には、バリュー投資という考え方が活かされている公式ではありますが、実践的にも効果的な方法だと個人的にも感じている。実際、私自身この本の影響をかなり受けている。この本の『魔法の公式』を全くそのまま実行してきたわけではないけれど、そのエッセンスは今まで利用させてもらってきたと思っています。その結果、この14、5年決して悪くないパフォーマンスで株式投資ができてきたと感じています。本書の中でも言っていることですが、シンプルで簡単な方法なのに、実際にこの本の方法をそのまま使っている人はほとんどいない。人という生き物は、シンプルで簡単なものを求めてはいるくせに、実際には、シンプルになりすぎると、そのシンプルなものをそのまま受け入れることが案外できなかったりする。不思議なことに、シンプルなものより、小難しいもほど魅力を感じるという、変な癖があるようです。『魔法の公式』と似たような、シンプルなのにとても効果的と言われている投資法として、『ダウの犬投資法』という有名な投資戦略がありますが、そちらも、そのまま実践している人は少ないことでしょう。実は、この『ダウの犬投資法』は、この本の『魔法の公式』ととても似ていると感じています。『魔法の公式』も『ダウの犬』もとてもシンプルで、かなり効果が見込める投資戦略ではあるのですが、シンプルすぎるが故に実践が難しいという、矛盾を含んだ投資法でもあります。魔法の公式の真髄?魔法の公式って何?魔法の公式の実践方法としては、ROAとPERから投資銘柄を選別し、20〜30銘柄に分散投資をするという単純な方法です。ちなみに、ダウの犬投資法では、NYダウに採用されている30銘柄の中から配当利回りと株価の低いものから5銘柄を選択するという、これまた単純な方法です。ですが、こんなシンプルな方法で投資銘柄をスクリーニングするだけで、なぜか株式投資のパフォーマンスが上がるという、まさに『魔法』のような話というわけです。なぜそうなるのかの詳しい説明は、本書を読んでいただきたいところですが。要約すると、『「資本収益率が高く」、「利回りの高い」』銘柄を探して投資をするということになります。当然、「資本収益率が高い」だけでも、「利回りが高い」だけでもだめで、両方の条件を満たしたときだけ投資をするということが必要だと言っています。ROAとPERという条件を設定してスクリーニングしているのは、そのためです。ちなみに、本書の中で紹介されている『魔法の公式』のパフォーマンスは、ITバブルが弾けた2001年頃のときでも、そのバブル崩壊に巻き込まれることなく、収益をあげていたというのですから驚きの結果です。1988年から2004年の間にマイナスになったのは、2002年の−4%のみだったそうです。同年S&P500は、−22.1%でした。さらに言えば、S&P500は、2000年から2001年、2002年と3年連続のマイナスとなっていたようです。そして、1988年から2004年までの17年間で年間の収益率が平均30.8%という高いパフォーマンスだったそうです。これほどのパフォーマンスが望める投資戦略なのに、実践する人が少ないのはなぜなのか?しかもその方法も、決して難しいわけでもありません。実践に向かない、その大きな理由は、私達の『忍耐力』にあります。いい成績が望めると言っても、実際には「うまく行かない年を何年か経験する」ことになる。実際に、本書の『魔法の公式』が市場平均に負ける年は珍しくなくあるようです。そのようなときに、私達は『魔法の公式』のようなシンプルで効果的な投資戦略を実践できなくなる。シンプルすぎるが上に、「もっといい方法が考えられるのではないか?」とよそ見をしてしまう。「『魔法の公式』は、本当に間違いないのだろうか?」と不安を抱くようになる。「周りから、時代が変わったから、すでに『魔法の公式』は通用しない」と言われ、『魔法の公式』への信頼が薄らぐ。実際に株式投資を経験してきた人であれば、皆似たような心の声を感じたことがあるのではないでしょうか?だからこそ、本書の中でも言っている通り、「理解する」ということがとても重要になってくるのだと思います。知っているだけではだめ、暗黙的に戦略を採用すれば上手くいくなんて考えるのもだめ、どうして上手くいくのか、うまく行かないときでも、きっと大丈夫と思えるだけの『信念』があるのかどうか、それが『魔法の公式』を実践する人に必要なものになってくるというわけです。そしてさらに言えば、実際にやってみて、「実感としてこの戦略の有効性」を感じることも必要だと個人的には思っています。そのために必要な時間は、3年から5年だと本書の中では説明しています。3年から5年という長い期間、上手くいくかどうかわかっていないことをやり続ける根気がどこまで自分にあるのか?それが、株式投資でいい成績を収める人と、そうでない人をわける大きな違いなのかもしれません。実際に、自分で似たような考え方で株式投資を実践し、その結果そこそこにいいパフォーマンスで運用できてきたことからも、この本は本当に役立つ株式投資のバイブルだと感じています。小難しいものでもなく、理解しやすいように書かれているため、投資初心者であっても十分に読むことができる本ですし、株式投資を始めるなら、一度読んで見ることをおすすめしたいです。

『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣(ジェームズ・クリアー)』

良い習慣は複利で伸びる?「良い習慣を身につけたい。」というのは、誰もが考えることです。本を読んだり、運動をしたり、こういった習慣が、良いことだというのは重々わかってはいるけれど、なかなか習慣化にならないなと感じている人の方が多いのかもしれません。良い習慣をどうやって身につけたらいいのだろうか?本書の内容は、そういう話です。だいたい、良い習慣を身につけることで、一気にいい方向へ変われるというわけではない。なかなか効果を感じない中で、反復を繰り返しながら、少しずつ変わっていくという事の方が多い。ランニングを始めようと思っても、最初のころは、慣れていない人にとってはつらい日々が続くものです。でも歩きでもいいから少しづつ繰り返していると、次第に体が慣れてきて、少しずつ走れるようになってくる。数ヶ月ぐらいすると、長距離が余裕で走れるようになってくる。習慣化というのは、どうしても、一気に効果がでるものではなく徐々に効果がみられるというものが多く、効果の見えない初期のうちに挫折してしまうことが多くなる。しかし、一度習慣化してしまうと、どんどんうなぎ登りに効果が見えてくることがある。これこそまさに複利の効果といえるものです。最初は歩いていた人が、1、2年後に42.195キロのフルマラソンに挑戦していたなんてこともあるものです。走ることに抵抗がない人でも、フルマラソンと聞けばすごいなと思うものです。習慣化の力のすごさは、誰もが知るところです。しかしなかなかそれができない。本書は、そんな疑問を抱えている人にとって、きっと役に立つ内容だと思います。習慣化のロジック?良い習慣を身につけるには、科学的なロジックがある。この本を読むと、改めてそのことに気づきます。なぜ習慣化されるのか?、どうやって習慣化させるのか?、何が習慣化への障害となるのか?、その障害の取り除き方は具体的にどんな方法があるのか?このようなことが的確に説明されています。なかでも、最も重要なポイントかもしれないと思ったのが、『自分がどんな人になりたいのか』というしっかりしたアイデンティティーを持つという事です。走るのが苦手な人が、2年後にフルマラソンに挑戦した。という場合でも、ランニングを始めるきっかけとなった最初のころは、フルマラソンなんて考えていなかったのかもしれない。何となく、「運動をしなければ」という感覚から、歩き始めただけなのかもしれない。でも、歩いている内に、体を動かすことに抵抗がなくなり、ちょっとだけジョギングしてみようと思ったのかもしれない。ジョギングをしているうちに、知らず知らず距離が伸びていき、長距離が楽に走れるようになったのかもしれない。長距離が走れるようになった自分に気づき、走ることが楽しくなり、フルマラソンに挑戦したいと思うようになったのかもしれない。つまりは、最初からフルマラソンで走るという高いゴールを用意していたわけではないわけで、体を動かす時間を作りたいとか、いつまでも健康でいたいとか、街で走っている人を見かけて、自分もあのように走ってみたいと思ったからなのかもしれない。何かを成し遂げたいという気持ちより、どうなりたいというイメージの方が習慣化はしやすいのだそうです。習慣化って、明確なゴールがあるとそこに到達した時にやめてしまうことがあるような気がします。それに、習慣として長くやっている間に、その習慣をやめさせようという不思議な力が作用してくることもあるものです。それでも、その習慣を続けるためには、アイデンティティーと言うのがポイントになるんだなと思ったわけです。良い習慣と言うのは、少しづつだけど、私たちにいい影響を与えてくれるものだと思います。そしてその影響は、複利のように高まっていく。大きな変化よりも、ちょっとづつの改善。これが大きな成果をもたらしてくれる。投資や資産運用でも同じことが言われています。世界的に有名な投資家のウォーレン・バフェットも似たような話をしていたことを思い出します。よくよく考えると、バフェットは、意識しているのかどうかはわかりませんが、この習慣化という力をうまく使うことで膨大な資産を築いたのかもしれないとさえ思いました。